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2005年11月号
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独慎抄 「生きる意味を考え行動する力」を源泉とする生き残る力
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| 第二次世界大戦中、ナチスによってアウシュビッツの強制収容所に送られ奇跡的に生還した実存分析の創始者、ヴィクトール・E・フランクルがその著書『死と愛〈実存分析入門〉』(みすず書房刊)で面白いたとえ話を紹介している。 「かつてある自然科学の教師が授業の際に、有機体の生命は、したがって人間のそれも、結局は一つの酸化過程、すなわち燃焼過程に『他ならない』と得意になって説明したところが、突然一人の生徒が立ち上って激しく彼に質問したという。『一体それでは人生はどんな意味をもっているのでしょうか?』この青年は、人間がわれわれの前の机上に立ち最後まで燃えて行く蝋燭とは違う存在様式において実存しているということを正しくも理解していたのであった」 このフランクルが持ち出したエピソードが意味することは何であったか……! |
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【特集】生き残る力
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生き残りの“必然と偶然” ー「どうしようもなさ」と「かけがえのなさ」が交差する場ー ●京都大学名誉教授・精神病理学者 木村 敏 ●大阪大学副学長・臨床哲学者 鷲田清一 自我の裏側にある自己への気づき たまたま偶然に生まれてきてここにいる自分は、一方では、何ものにも代わることのできない自分を生きているという必然にも満たされている。「自分とは何か」この疑問は多くの人をとらえるが、突き詰めて考えていくことで自分が一層自分から遠ざかり、分離してしまうこともある。「自分でなければならない」のではなく、「自分というものはどのようなものか」という全体像を俯瞰できる対談。 |
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| 「生命を還す」暮らし ●写真家・映画監督 本橋成一 自分の生命のある場所とは? ロシアの西側の国、ベラルーシ。ここには1986年4月26日を境に、地図から抹消されてしまった地域がある。原因はチェルノブイリの原発事故による放射能汚染。政府からの移住勧告で村を去った人も大勢いたが、暮らし続けた土地に残ることを選択した人たちもいた。彼らにとって生きることとは、大地や今までいただいてきた生命に自分たちの「生命を還す」ということ。ベラルーシへ何度も通い、彼らの「生命の見える」暮らしを見続けてきた本橋成一氏にお話を伺った。 食は命。子どもたちに「食べ力」を ●料理研究家 村上祥子 子どもの自立の第一歩は食卓から 福岡と東京にキッチンスタジオを持ち、毎週往復していることから「空飛ぶ料理研究家」を自称する村上祥子さん。テレビ出演や講演、商品開発と、華やかに活躍する一方で、「食育」に関して熱心に活動を続けてきた。その到達点ともいうべき三歳児対象の料理教室「ミニシェフ・クラブ」におじゃまし、食と子どもたちへの深い願いを聞いた。 「確かなもの」に回帰する“被造物”であるわが身 ●東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授 大塚和夫 イスラム教徒を追い詰めているもの 「自爆テロ」「原理主義」。新聞の見出しを飾るイスラム教にまつわる言葉。現在、私たちはイスラム教に対して言いようのない不安を抱いてしまうのではないだろうか。しかし、私たちはイスラム教についてどれほどのことを知っているのだろうか。すべての宗教に共通する、他宗教への「攻撃性」。イスラム教の「攻撃性」がクローズアップされるのには理由がある。 「江戸」が拓く新・世界システム ー地球という「閉ざされた系」の中で共存共栄する途ー ●明治大学教授 入江隆則 地球の「持続」の叡智は江戸時代にあった 唐帝国、古代ローマ帝国、ルイ14・15世時代のフランス、ビクトリア時代のイギリス……。人類史に残る平和で豊かな時代は、やがて社会に快楽主義が広がり、滅亡に向かった。ところが、300年もの間平和で豊かな時代を持続させた江戸時代にはそれが起こらず、その証拠に、黒船来航からわずか15年で日本は明治維新をやってのけている。 驚嘆するほどの物価の安定と治安の良さを保ち、ものの命を大切にしたリサイクル社会・「江戸」には、地球滅亡の危機にさらされる世界が学ぶべき叡智があふれていた。 |
| お墓参りは楽しい<番外編> | ●作家・日本ペンクラブ常務理事 新井 満 |
| 「まほろば」の循環史観<16> まほろばの国の「産霊の民」IV 日本民族の集合的無意識としてのアメノミナカヌシ |
●四天王寺国際仏教大学客員教授・ 弁護士 中島尚志 |
| 黙さず語らん<10> 孤独の縦軸 |
●作家 藤本義一 |
| 高橋史朗の第三の教育論<31> 学校校・家庭・行政を元気にする15の提言 |
●埼玉県教育委員会委員長職務代理者・ 明星大学教授 高橋史朗 |
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【グラビア】
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| 日に晒され風に吹かれ<117> | ●写真家 浅井愼平 |
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風と光の中で<33>北海道 旭川
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●文 千歳栄 写真 イシイヨシハル |
| そのまんまの世界 | ●画家・書家 佐藤勝彦 |
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【歴史エッセイ】
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| 日本の名山 その歴史と文化<66> 霧ケ峰 古代遺跡と神事の高原 |
●作家・文芸評論家 高橋千劔破 |
| 人生の指針を残した偉人たち<7> 渋沢栄一 人間同士の信頼が経済を発展させる |
●明治学院大学教授 武光誠 |
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【好評連載】
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| 未知なる輝き<12>「自然」とは会話できる | ●インタープリター(自然解説員) 杉本幸子 |
| 長田百合子の体当たり奮戦記<31> “死んでも死にきれない”母親 |
●エデュケイションライター 長田百合子 |
| リーダーの要諦<42> 『貞観政要』を読む |
●中国思想史家 疋田啓佑 |
| ●表紙・本橋成一氏…撮影・道岸勝一 |